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日本の百年

- JULY 2016 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

島の田んぼを耕す牛

 麦わら帽子をかぶった農家の男性が、牛を使って水田を耕している。段々畑や棚田の向こうには、青く穏やかな瀬戸内海が見える。山口県周南市の馬島で撮影されたこの写真は、「山がちな日本では耕作可能な土地を徹底的に利用しているが、それでも田畑は国土のわずか7分の1にすぎない」という説明とともに、1967(昭和42)年9月号に掲載された。


 昔はどこの農村でも、牛や馬が農耕や運搬に使われていた。だが、昭和30年代以降に耕運機が普及すると、田んぼや畑で働く牛の姿を見ることはめったになくなり、牛はもっぱら食肉用や搾乳用として、その多くは牛舎で飼われるようになった。だが近年、環境にやさしく持続性のある農業を模索するなかで、耕作放棄地を活用した放牧が見直されつつある。中山間地の比率が高い山口県ではこの手法に着目し、放牧用の牛のレンタルも実施。こうした取り組みは他県にも広がり、荒れた農地の再生や下草刈りに活躍する牛たちが、各地で少しずつ増えている。


写真=CHRISTOPHER KNIGHT/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE

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