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自然公園はこれからも美しく、特別な場所であり続けるだろう。だが、気候変動によってその姿が変化していくことを、受け入れる時が来ている。

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自然と人間 気候変動 自然公園の選択

自然公園はこれからも美しく、特別な場所であり続けるだろう。だが、気候変動によってその姿が変化していくことを、受け入れる時が来ている。

文=ミシェル・ナイハウス/写真=キース・ラジンスキー

 島が移動する―そんな驚くべき現象が、米国東海岸で起きている。動いているのは、メリーランド州とバージニア州のすぐ沖の大西洋上に浮かぶ、全長60キロの細長いアサティーグ島だ。東側に広がるビーチの砂が何世紀にもわたってハリケーンや温帯低気圧によって吹き飛ばされ、島を横断しながら西側へと運ばれた結果、島全体がじわじわと本土に近づきつつあるのだ。

 アサティーグ島国立海岸区域は現在、全米で最も早くから気候変動の影響に向き合い、その事実を受け入れた国立公園の一つとなっている。ここでは、避けられないものには逆らわない。公園は島の移動とともに動き続け、砂の移動とともに形を変えていくのだ。

無視できなくなった変化

 1980年代になると、研究者たちは、米国各地の国立公園で新たな変化が起きていることを徐々に認め始めた。沿岸部の公園は海面上昇で陸地の面積が縮小する一方で、セコイア国立公園では山火事の規模が拡大している。今世紀初めには、グレイシャー国立公園内で最大の氷河が2030年までに消滅する可能性があると発表された。

 ヨセミテ国立公園では数種の小型哺乳類の生息域が、90年前の記録よりも標高の高い場所に移っていることが判明した。以前はどこにでもいたシマリスとモリネズミは、もはや公園内ではほとんど見つからない。気候変動がすでにヨセミテにも及び、動物たちが暑さを避けて移動を始めていたことは明らかだった。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2016年12月号でどうぞ。

編集者から

 この特集を読みながら、以前、米国人と日本人の「自然観」の違いについて調べたことを思い出しました。米国人は、自然を客観的にとらえて解析し、それをいかに利用するかというところが出発点。ひいては「人間が自然を守り、管理している」という考え方をするのだそうです。国立公園という制度が米国で生まれたのもうなずけますね。一方、私たち日本人は自然に対して畏敬の念を抱き、「人間はあくまでその一部である」という考え。善きにつけあしきにつけ、変化を受け入れるという精神が根底にあります。「諸行無常」ですね。もちろん、温暖化を「しょうがない」という言葉で片づけるわけにはいきませんが、そうした日本人の自然観で見てみれば、今、米国の自然公園が抱えている問題も少しは違った見方ができるのかもしれません。そんなことを頭の片隅において読んでみてはいかがでしょうか?(H.O.)

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