父親と20代の息子が大自然の中、インターネットが使えない「デジタル断食」に挑戦。米国の国立公園の未来を担う若者は、自然との触れ合いに何を思う?

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自然と人間 「圏外」へ出かけよう

父親と20代の息子が大自然の中、インターネットが使えない「デジタル断食」に挑戦。米国の国立公園の未来を担う若者は、自然との触れ合いに何を思う?

文=ティモシー・イーガン/写真=コーリー・アーノルド

 どこの国でも、未来の自然保護を担うのは若者たちだ。インターネットにどっぷり浸り、デジタル機器を手放せない彼らは、電波が届かない大自然とその中で過ごす時間を、いったいどう感じているのだろうか。

 2015年、米国では国立公園の来訪者が過去最高の3億700万人に達した。だが、数字だけを見て安心してはいけないと、米国立公園局のジョナサン・ジャービス局長はくぎを刺した。来訪者の顔ぶれを見てみると、白髪交じりの人が多いのだという。

若者たちの“自然離れ”

 国立公園はすべての国民のものだが、実際に利用しているのはその一部にすぎないようだ。サリー・ジュエル内務長官も、アウトドア用品の販売企業で経営に携わっていた時代に同じようなことに気づいていたという。

「会社では、この先25年間に自社の事業に影響する傾向を把握しようと、大変な労力を費やしました」とジュエル内務長官は話す。「そのとき学んだのは、黒人やラテン系の人々にとって、アウトドアを楽しむのに文化的な障壁があるということです。そして若者にとっては、多くの場合、テクノロジーが問題になります」

 世代間の違いだけに着目して一般論を語るのは危険かもしれないが、子どもたちは国立公園に対して興味をなくしたのか。それとも、最初から興味がないのか。電子機器を手放さず、電波が届かない場所に行きたがらない。ある市場調査会社の調査によれば、インターネットにつながらない状態で1週間の休暇を過ごすことに対して、ミレニアル世代の71%が「かなり気が進まない」と感じているという。ベビーブーム世代でそう答えたのは33%だった。

 西部で育った私は国立公園をこよなく愛しているが、20代半ばになる息子のケイシーは公園に興味を示さない。そこで私は息子を連れて、米国アリゾナ州のグランドキャニオンへ4日間のボートの旅に出ることにした。電子機器を一切使わない「デジタル断食」に挑戦するのだ。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2016年11月号でどうぞ。

編集者から

 特集では、21世紀に成人を迎えた「ミレニアル世代」の若者たちと自然との関わりを取り上げています。私自身はこの世代よりもかなり年上で、インターネットも携帯電話もない学生時代を過ごしましたが、それでも今はインターネットなしで何日も過ごせる自信はありません。「デジタル断食」の旅に連れ出されたケイシー君は、圏外での日々を無事に乗り切ったのでしょうか? 結末は…ネタバレになるので、ここには書けません。本誌でぜひご覧ください。(T.F.)

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