「1日に1枚しか撮らない」というルールを自らに課した写真家ジム・ブランデンバーグが、故郷・米国ミネソタ州の春の93日間を鮮やかに描き出す。

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北米ミネソタ 春の1日1日

「1日に1枚しか撮らない」というルールを自らに課した写真家ジム・ブランデンバーグが、故郷・米国ミネソタ州の春の93日間を鮮やかに描き出す。

文・写真=ジム・ブランデンバーグ

 故郷ほどすてきな場所はない。見慣れた風景に目を凝らすと、しばしば真実や美が見えてくる。

 地元の写真を撮るなんて、何がおもしろいんだと言う人もいるだろう。写真家は想像力をかき立てる珍しい光景を求めるものだ。私もまた、30年以上にわたってナショナル ジオグラフィック誌に寄稿してきた写真家として、遠い異国で無数の写真を撮ってきた。

 とはいえ、いちばんよく知る場所で撮った写真が、何よりも洞察に満ちていることもある。自分が隅々まで知り尽くした北米のノースウッズ(北方林と無数の湖が広がる地域)やミネソタのプレーリー(大草原)で写真を撮っていると、ときどき根源的な感情が呼び覚まされる。被写体を熟知し、身近に感じていることが、写真にはっきりと表れるのだ。

 私は制約を設けるのが好きだ。季節を決めて撮るシリーズには、過去にも2回取り組んだことがある。今回も以前と同じく、1日1枚だけ撮るという制約を自分に課して、故郷の米国ミネソタ州で春の93日間を撮ることにした。

 撮影は2014年の春分の日から夏至の前日まで続けた。ミネソタの春は気候の変化が激しい。早春には、北部はまだ深い雪に覆われ、気温は氷点下35℃になることもあるのだが、その後はかなり暖かくなる。

 撮影の終盤、91日目と93日目の写真は、私が2002年に設立した約4平方キロの保護区「タッチ・ザ・スカイ・プレーリー」で撮った。この地域では数少ない開墾されていない土地である。私はここから2キロも離れていない農場で生まれ、14歳のときに人生最初の1枚を撮影した。回りまわって、再び故郷に帰って来たのだ。

【動画】写真家ジム・ブランデンバーグが故郷の米国ミネソタ州で1日1枚、春の93日間を撮影した。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2016年4月号でどうぞ。

編集者から

 写真を撮影したジム・ブランデンバーグは、ナショナル ジオグラフィック誌で30年以上にわたって活躍してきた写真家です。「1日1枚しか撮らない」というルールを設けて一つの季節を撮るシリーズに、これまで2回取り組んでいます(1997年11月号「北の森から」と2003年6月号「バウンダリー・ウォーターズ」)。
 3回目の今回は、春分の日から夏至の前日までの93日間を、1日1枚の写真で表現しました。前半は雪や氷に閉ざされて寒々しい光景が続きますが、日がたつにつれて木々が芽吹き、花が咲き始めて、動物たちの活動も活発になってきます。そして夏至に近づくと、空の色も森の緑も濃くなって、すっかり初夏の景色。編集をしながら、春の到来が待ち遠しくなりました。(編集T.F)

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