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世界では今も、約11億人が電気の通っていない地域に暮らす。だが、発展途上国で小型の太陽光発電装置の普及が進み、人々の暮らしを変えつつある。

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太陽光発電で村の暮らしに電気を!

世界では今も、約11億人が電気の通っていない地域に暮らす。だが、発展途上国で小型の太陽光発電装置の普及が進み、人々の暮らしを変えつつある。

文=マイケル・エディソン・ヘイデン
写真=ルーベン・サルガド・エスクデロ

 世界では約11億人が電気のない生活を送っており、その半数以上はサハラ砂漠以南のアフリカ、4分の1近くがインドの人々だ。だが、こうした地域の村々で今、民間企業によるソーラーユニットとパネルの販売や、太陽光発電所の建設が進みつつある。

低所得者向けのレンタルプランも

 インドでは送電網の整備が遅れている。2011年の国勢調査によると、北部のウッタル・プラデーシュ州で明かりをともす主な手段として電気を使っているのは、同州の人口2億人弱のうち37%にすぎない。また、民間企業の「シンパ・ネットワーク」の推計によると、2000万世帯が政府の補助金が出る灯油に頼っている。

 この州に妻と4人の子どもと暮らすプラシャント・マンダルは、旅人にチャイを売って生計を立てている。彼が使っているソーラーユニットは40ワットの太陽光パネルで発電し、LEDライト2個と扇風機をつけることができる。パネルに日光を当て、1回約10時間充電する。

 この装置はシンパ社から借りているものだ。同社は、低所得者でも利用できる手ごろなレンタルプランを用意している。1日のレンタル料は40円ほどとはいえ、1日の稼ぎが240円にも満たないマンダルにとっては、大きな負担だ。食費のほか、子どもの学校の教科書や薬、茶葉の仕入れなど、出費は多い。昨年末には15歳の息子が病気になり、医療費の支払いで50万円近い借金を背負うことになった。

 それでも、人生の大半を暗闇で過ごすよりはましだとマンダルは言う。
「以前はバッテリーを使っていたが、充電に同じぐらいの金がかかったし、充電のために1キロほどの道のりを往復しなければならなかった。バッテリーから漏れた硫酸でやけどしたり、ズボンが溶けたりしたことだってある。それもこれも、電気のためだ」

 米ミネソタ大学で環境工学を教えるジュリアン・マーシャルは、太陽光発電のサービス産業は将来性が高く、発展途上国の人々の生活を改善する“救世主”だと期待を寄せる。彼は、灯油など空気を汚すエネルギー源が人体に与える影響を研究している。インド各地で使われている灯油ランプから出るすすは、石炭火力発電所が排出する煙とともに、心臓発作や肺疾患を引き起こす大きな要因となっている。

 マーシャルは、シンパ社を含む6社ほどの企業が、インドの農村部で積極的に太陽光発電サービスの販促活動を展開していることを高く評価する。「太陽光発電には、健康と環境改善という二つのメリットがあります。素晴らしいのはそこなのです」

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2015年11月号でどうぞ。

編集者から

 本特集の取材で、スペイン出身の写真家ルーベン・サルガド・エスクデロは、ソーラーライトだけを照明に使って撮影を行いました。
「太陽光発電の明かりは、被写体である人々の生活を大きく改善しました。それと同じ光を使って、撮りたかったのです」。そう思って見ると、特集で紹介しているすべての写真から、ソーラーライトとともにある人々の暮らしが、よりダイレクトに伝わってくる気がします。(編集M.N)

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