体の色を変化させて気分や感情を伝え、長い舌を使って電光石火の早業で獲物を狩るカメレオン。そんな彼らの生息地は今、危機に直面している。

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色でおしゃべり カメレオン

体の色を変化させて気分や感情を伝え、長い舌を使って電光石火の早業で獲物を狩るカメレオン。そんな彼らの生息地は今、危機に直面している。

文=パトリシア・エドモンズ/写真=クリスチャン・ツィーグラー

 カメレオンが触れたものと同じ色になるという誤った通説はよく知られている。確かに場合によっては、体色の変化が周囲の環境にとけ込むのに役立つこともある。

 だが実際のところ、カメレオンの皮膚の色の変化は、主としてコミュニケーションのための生理反応だ。この変わり者のトカゲは体の色という“カラフルな言語”を用いて、求愛や争い、ストレスなどさまざまな事柄について、自分の気持ちを伝えているのである。少なくとも現在の学説では、そういうことになっている。

体色変化をつかさどる小さな結晶を発見

 2015年の春、進化遺伝学者で生物物理学者でもあるミシェル・ミリンコビッチの画期的な研究成果が公表された。それまで長年、カメレオンの体色変化は、色素を含む皮膚細胞(色素胞)の変化によると考えられてきた。だがミリンコビッチは、その説は成り立たないと指摘する。緑色のカメレオンの多くは、皮膚細胞に緑色の色素をもっていないのだ。

 ミリンコビッチとジュネーブ大学の同僚たちは、物理学と生物学を融合させたアプローチによって、この謎解きに挑んだ。彼らはカメレオンの皮膚に色素胞とは別の、微小な結晶を含んだ細胞の層があることを発見したのだ。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2015年9月号でどうぞ。

編集者から

 カメレオンといえば、自分にとっては子どもの頃からなぜか知っていた「へんな生きもの」の代表格。その後もチョウチンアンコウ、エリマキトカゲ、ウーパールーパー、クリオネ、クマムシなど、いろんな(ちょっと変わった)生きものの存在を知るたびにびっくり仰天してきたわけですが、昔なじみのカメレオンはやはり別格。このたび久々に“再会”して、一方的に懐かしさがこみ上げました。
 今回の特集でさらに驚いたのが、カメレオンの体の色が変わる理由と、その仕組みです(実はこれまであまりよくわかっていなかったのか! と、その点も意外でしたが)。よもや、皮膚の中にある小さな結晶が、体色の変化をつかさどっているとは…。生物の不思議さに、わくわくさせられました。(編集H.I)

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